屋上庭園、雨水、都市の暑さ、建築設計、生息地、維持管理、気候適応

グリーンルーフ

グリーンルーフは、建物の屋根に軽量な植栽基盤、排水、防水、植物を組み合わせ、雨を受け止め、表面温度を下げ、密集した都市に緑の生息空間をつくる屋根システムです。

基本の考え方
保護された屋根構造の上に、生きた植物の層を置く。
主な種類
薄く軽い extensive 型と、土が深く庭園に近い intensive 型がある。
成功条件
構造耐力、防水、排水、維持管理を一体で計画すること。
ニューヨーク、ブルックリンの Kingsland Wildflowers グリーンルーフ。Wikimedia Commonsで画像を見る

グリーンルーフとは

グリーンルーフは、防水層の上で植物を育てられるように設計された屋根の構成です。一般に、根止め層、排水層、フィルター、植栽基盤、植物でできています。単に屋根に土を載せるものではなく、下の建物を守りながら上の植物を生かす建築システムです。

雨をどう扱うか

植物と植栽基盤は雨水の一部を保持し、水の流れを遅らせ、蒸発や植物の利用を通じて後から放出します。小さな雨では硬い屋根面からの流出を減らしやすい一方、長雨や豪雨では排水が必要になるため、あふれた水の経路と排水設備が重要です。

都市を冷やす仕組み

従来の屋根は直射日光で非常に熱くなります。グリーンルーフは屋根面を日陰にし、土や植物から水が大気へ移る蒸発散によって周囲を冷やします。効果は屋根の近くと日中の暑い時間に強く、建物によっては冷房負荷の低減にもつながります。

Extensive 型と intensive 型

Extensive 型は浅い植栽基盤と丈夫な低草丈の植物を使い、軽く、比較的安価で、一般利用は少なめです。Intensive 型は土が深く、芝生、低木、小さな木、通路、座席を設けられますが、強い構造、給水計画、より頻繁な管理が必要です。

なぜ重要か

都市には屋根が多く、地上の空き地は限られています。屋上は気候適応に使える大きな未利用面です。グリーンルーフは雨水管理、暑さの緩和、断熱、生息地、公共的な居場所を一つの場所にまとめられます。公園や街路樹の代わりではありませんが、土地が少ない場所で緑のインフラを増やせます。

設計上の制約

最初の確認点は、雨後に水を含んだ状態を含めて建物が追加荷重に耐えられるかです。さらに、防水層の保護、根の管理、安全な点検動線、乾燥期の灌水、地域の気候や風、日射、管理体制に合う植物選びが必要です。

費用とトレードオフ

グリーンルーフは通常の屋根より初期費用が高く、点検、除草、補植、排水確認も必要です。価値は地域の目的によって変わります。雨水料金の削減、暑さ対策、屋根膜の寿命延長、利用空間の創出、政策要件への対応などです。表面温度を下げるだけなら、反射性の高いクールルーフの方が単純な場合もあります。

成功を測る

成功は植物が覆っているかだけでは測れません。保持した雨水量、ピーク流量の低下、屋根表面温度、室内の快適性、植物の生存率、生物多様性、維持費、漏水のない性能、公開利用を想定した場合の安全性などを合わせて見ます。